おうちに着くまでが映画です。

『アベンジャーズ エンドゲーム』をニューヨークへ観に行きます。

やること⑤ 『アイアンマン』の思い出をふりかえる

そんなこんなで、MCUおさらいリレーを始めた。

一作目は『アイアンマン』。

 

ちなみに見る順番は公開順とした。

作品内タイムラインに沿って見ることも考えたが、意外とそれほど順番は変わらないと思うので、わざわざそんなことせんでいい、という結論に達した。

 

さて、『アイアンマン』はこの10年で結構何度も見直しているが、今回見直しても相変わらず面白かった。

MCU作品の中でも、かなり上位に食い込むくらい好きだ。

 

『アイアンマン』は、前にも書いたが、初めて見たのは日本公開の少し前、高校2年の時スイス行きの飛行機の中だった。

当時はなんか古臭いデザインのヒーローだけど案外面白いな、くらいにしか思わなかった。

そこまで刺さりはしなかったわけだ。

その少し前に、映画館で『ダークナイト』を観てぶっ飛ぶような衝撃を受けていたからだ。ダークナイトは多分今見てもすごく面白い傑作だと思うが、特に高校2年くらいの男子には猛烈に刺さる映画だった。

見た翌日、クラスの友人に「今世紀最高の傑作だ」と興奮して語ったのをよく覚えている(ちなみに『アイアンマン』と同じく2008年公開である。友人も「もう?」と言っていた)。

あの暗さ、重さを体験した直後だと、『アイアンマン』の大人な軽やかさが、単に「軽い」と感じられてしまったのも、無理からぬことかもしれない。

 

そんなわけで、僕の第一印象は、まずまず、というところに留まった。

その後日本で公開された時、映画館で見直す絶好のチャンスもあった。

修学旅行で訪れた京都で、班の人たちと手持ち無沙汰になって、映画館に寄ることにしたのだ。夕方には旅館に戻らないといけないから、時間が合うのは2本しかなかった。

『アイアンマン』と『ウォンテッド』。

僕は迷うことなく、まだ観ていなかった『ウォンテッド』を選択。『アイアンマン』はもう観たけど、まずまずくらいの出来だったわ、と言って、数人を『ウォンテッド』班に引き入れた。

 

奇しくもこの2作品は、いずれもアメコミを原作とするアクション映画だった。

 

『ウォンテッド』は銃弾の弾道を曲げる技能を身につけた暗殺者組織の話で、まだ若いジェームズ・マカヴォイが主演している。今でも面白い映画だと思う。

ただ、後に『アイアンマン』、ひいては本作に端を発するMCUがエンタメ業界に与えた影響を考えると、あの時は『アイアンマン』を見るのが正解だった気がしてならない。

 

当時日本の映画館では、『アイアンマン』はそこまで流行っていなかった。

今のように、それほど映画好きでなくてもマーベルものは見たことがある、みたいな時代ではなかった。

あの当時に『アイアンマン』を映画館で見ていたというのは、例えていうなら路上ライブ時代のゆずを見ていたみたいなもので、今では自慢できる体験だと思う。

そんなわけで、『ウォンテッド』組に引き入れたあの二人にちょっと悪いことをしたという気もする。

 

ちなみに劇場から出てきた『アイアンマン』組は大変興奮していた。

「めちゃくちゃ面白いじゃん!」と話す島田くんを、内心で「『ダークナイト』も見ていないくせに」と冷ややかな目で見ていた僕は大バカものである。

島田くん、君は正しかった。今見直すと、確かにめちゃくちゃ面白いね。

映画館で見たら、さぞかし、だったろうね。

 

思い出だけで長々と書いてしまった。

次で内容について整理していきたい。